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油絵2

クリムソンレーキ
 美しい深紅色です。カーマイン、ローズマダーなどもこの仲間です。有機顔料といって、染料を体質顔料に染め付けて造られた一種の合成顔料です。クリムソンレーキに黄色を混ぜると朱色になります。赤色の中では重要な色です。
 ローズマダーはバラ色の美しい色ですが、着色力が弱く、混色すると他の色に食われてしまって、跡形もありません。またシルバーホワイトと混ぜると、鮮やかなピンク色となりますが、時間の経過とともにピンク色が失われてきます。散々な思いをするので、マダー系は使用を避けましょう。レーキ、マダー系の絵具は乾燥が遅くて、乾いたかなと思って、塗って何日経ってから手で触ると色が落ちてギョッとします。

ウルトラマリン
 これを「ウルトラマン」と読んではいけません。きれいな群青色で、昔はラピスラズリという宝石を砕いて油と練ってこの色を造っていました。しかしそれではあまりにも高価すぎるので、フランスのギメという科学者が硫黄化合物から合成して現在のウルトラマリンを発明しました。どのような色とも混ぜられて、変色もしない優れた絵具です。次項のコバルトブルーの代用色はこのウルトラマリンから造ります。

コバルトブルー
 コバルトブルーは前述のイエローオーカーと並んで、絵具中最も重要な色です。不変色で、熱にも湿気にも強く、どんな色と混色しても化学変化を起こさず、安定しています。着色力も程よく、コバルトブルーは絵具の王様です。欠点はやや高価なこと。したがって初心者絵具セットには代用色のコバルトブルーヒューかコバルトブルーチントが入っています。しかし代用色といっても優秀な絵具に変わりはありません。
 セルリアンブルーという青色は、紫陽花のような明るい青色です。成分もコバルトブルーと同じで、この色は混色した時に美しい灰色を出すことが出来るので、余裕がありましたら一本持っていて損はありません。

ビリジャン
 深緑色。水和酸化クロムが主成分です。エメラルドグリーンという色がありますね。これは銅の錆の緑青から造った絵具でしたが、砒素を含んでいるために、それに代わる絵具として考案されたのがビリジャンです。しかしビリジャンの色相はエメラルドグリーンより深く冷たい緑色です。ビリジャンに白と少量の黄色を混ぜるとエメラルドグリーンとなります。しかし現在のエメラルドグリーンはほとんどが合成の安全絵具です。
 ビリジャンは緑絵具中最も重要な色で、これ一本あれば他の緑絵具は要りません。不変色で、あらゆる化学変化に強いお勧めカラーです。例によって高価なのでビリジャンヒューやビリジャンチントの合成色がセットに入っています。もちろんこれらも優秀絵具です。
 画材店ではさまざまな緑絵具が販売されていますが、緑色と灰色は絵具メーカーの儲けどころで、あまり多く購入すると混色能力の無さをさらけ出すように見られてしまいます。たとえばパーマネントグリーンなどは、ビリジャンとパーマネントイエローの混色で作ることが出来ます。

■アイボリーブラック
 本来は象牙を焼いて出来たカーボンを原料とした黒でしたが、象牙が入手困難なので、現実には動物の骨を焼いて造られています。不変色ですが、油絵具にした時に乾燥性が悪く、乾くと艶が無くなります。ピーチブラックは桃の実を焼いて造られます。私はいずれも好きでないため、ブルーブラックという合成ブラックを使っています